大阪湾再生、源流から河口まで各地に広がる河川の浄化活動
 〜道頓堀では大阪市漁業協同組合がEM最大級の河川浄化活動を展開中
道頓堀にEM活性液を「毎週10トン」「隔週120トン」投入中
 大阪市漁業協同組合(北村武組合長、以下大阪市漁協)は、EMグループ(EM研究機構、EM総合ネット、EMボカシネットワーク、U-ネットなど)の協力を得て、平成16年4月18日から本格的な大阪市道頓堀の浄化活動を開始した。活動内容は、元気液(EM活性液)と元気玉(EM団子)を道頓堀の日本橋下から淀川との合流地点までの各地に大量投入するもので、平成16年1月にテスト施用として元気液2トンと元気玉2千個を投入。4月18日には、本格的施用として元気液10トンと元気玉6万個を漁船使用と各種団体の共同作業により投入し、テレビ、新聞等で大々的に報道されている。その後も、同漁協が毎週10トンの元気液を日本橋の上から継続して投入し、7月からは漁協の水槽を改造した大型培養装置(写真参照。1回・二週間で170トンのEM活性液を培養)の稼動により、隔週120トンの元気液と4万個の元気玉の投入を継続している。

早くも鯉が現れ、水面が綺麗になる
 大阪市漁協では、6月5日には日本橋下で鯉が泳いでいるのを発見。更に、「夏場の悪臭が出ていない」「水の透視度も80センチ程度まで向上している」等の改善効果を確認しているが、水質変化や大腸菌の増減など公的機関による水質検査を依頼中である。

EM技術導入のきっかけは漁協青年部の交流会
 大阪市漁協によるEM導入は、同漁協青年部(北村光弘部会長・環境委員)が平成15年5月に実施した岡山県日生漁協との交流会が起点となっている。予てより環境問題に関心の強かった北村氏は、同交流会で各地でのEM活用を知り、早々<自前水槽での実験><難波の海づくり大会でのEM団子づくり交流>などを通してEM技術の習得に努め、更に、3ヶ月にわたる<淀川河口・海老江干潟での実験(注)>によりEMの効果を実体験している。同漁協によれば、「EMの投入により大阪湾の一部に既にシジミが戻りつつあり、今後は、アサリ貝の復活や各種魚介類の養殖産業再生に期待している」という。

EMサミットの打合せをする大阪市漁協の北村武組合長(右)同北村光弘環境委員(中)U-ネットの萬谷正樹流通担当・技術委員(左)
EMサミットの打合せをする
 大阪市漁協の北村武組合長(右)
 同北村光弘環境委員(中)
U-ネットの萬谷正樹
 流通担当・技術委員(左)
期待される大阪湾再生!行政の協力と支援が不可欠
 これまでの浄化活動は、同漁協の環境改善・漁場復活への熱意と費用負担をベースに、EMグループの技術支援等より進められている。しかしながら、同漁協による大阪湾再生への挑戦は今始まったばかりである。大和川など大阪湾に注ぐ各河川の浄化活動を進め本格的な大阪湾の再生を実現するためには、地域住民によるボランティア活動はもとより、こうした活動を支える行政の積極的な協力と資金的な支援が不可欠である。
 平成16年10月9日開催予定の「大阪湾再生!第4回EMサミット」での各地区各機関からの参加と漁協・行政・ボランティアによる技術交流と合意形成が期待されている。

(注)淀川河口・海老江干潟での実験
大阪市漁協が、同干潟(幅約50メートル)に、平成15年9月5日から毎週1トンのEM活性液を13週間続けて投入し、7〜8メートルあったヘドロの堆積が消え大量のシジミの発生を確認した。


京都の名勝地、大原・鞍馬等では活発な河川の浄化活動を展開
 京都イーエムラブ(吉弥信子代表:Uネット京都府リーダー)は、<大阪湾・淀川の浄化は上流地域の浄化から>を合言葉に、各地区の連合会やボランティアグループとの協力による池や河川の浄化活動に取り組んでいる。

京都大原・三千院で二つの河川の流域を浄化中
 大原・三千院は、四季折々の美しい風景や美味しいしば漬けで名高いが、この地区を流れる呂川と律川は、高野川、鴨川を経て淀川に注ぐ川の源流の一つになっている。

 地域住民による<呂川をきれいにする会>(久保勝代表、"志ば久"社長)は、汚された川を綺麗にしようと、学生アルバイトの協力を得て、ごみ拾い・石磨きなど川中の清掃を長年にわたり実施していたが、水質は悪化するばかりで夏期には悪臭が発生し観光客からはクレームが出され、魚も棲めない状態になっていた。
「呂川と律川は甦ってきました」と笑顔で語る久保勝代表(右)
「呂川と律川は甦ってきました」
と笑顔で語る久保勝代表(右)
こうした折、観光バス停便所の臭い除去をボランティアで進めていた京都イーエムラブの吉弥さんと出会いEMの効用を知ったという。早々、平成15年3月からEMの導入を図り、久保代表の自宅に100リットルEM培養タンク3本を設置し、毎週月曜日に川の上流2箇所から夫々20リットルの活性液投入を開始した。同会メンバーも、家庭の排水口から活性液の流し込みを進めている。
 また、同会では、活性液の投入開始後、除草剤や殺虫剤の使用禁止も申し合わせている。こうした努力の結果、夏場の悪臭が消え、平成16年7月上旬にはホタルが観測され、川魚も戻る状態に改善されている。"NPO法人大原里づくり協会"もこうした同会による河川浄化活動を評価し今夏から毎月100リットルの活性液を同会から実費で購入して大原地区住民への無料配布を開始している。(同会長) 

源義経ゆかりの鞍馬でも二つの河川を浄化中
 京都市北区の鞍馬地区は、鞍馬神社沿いの鞍馬川、貴船神社沿いの貴船川と二つの清流を持つ風光明媚な観光地である。この清流も、訪れる観光客の増大や生活排水の影響で昔の清流を維持するのが困難な状況になりつつあった。

 同地区の女性・婦人部会(豊嶋前会長)は、隣接大原地区のEM活用による河川浄化活動を知り、早々に京都イーエムラブに講師派遣を依頼して実践的な勉強を重ね、瞬く間に鞍馬地区でのEM活用による二つの川の浄化活動を広めている。特に、川床を利用した高級料理で有名な貴船川流域の<貴船川をきれいにする会>(鳥居敏夫会長、"河鹿"社長)では、2基の百倍利器を導入して同会員にEM活性液を提供するとともに、同川の上流の貴船神社奥宮境内沿いに1トンタンクのEM拡大活性液装置3基を設置して貴船川に常時点滴投入し、清流の維持に努めている。

国際会館では池の浄化にEMを活用
 国立京都国際会館は、京都地下鉄の最北端駅近くに位置し、緑と水に囲まれた国際会議場として名高いが、会議場を取り巻く人工池は永く夏場の悪臭と汚泥に悩まされていた。同池のEM技術活用による浄化活動は、平成15年3月開催の第三回世界水フォーラムを契機にスタートしている。
 EM技術に着目した同会館の浜秋施設長が、京都イーエムラブからのボランティアによる浄化提案を受け入れたもので、平成16年5月からは、京都産業大学の学生島津聖さん等の献身的な協力により、百倍利器と二次培養タンク2本を使用し、活性液約600リットルを月に3回投入している。
 今年の夏は、臭いが発生していない、魚が増えている、池の蓮が大きく育っているなどの効果が出ている。

大原・寂光院地区ではEM自然農法を実践中
 大原・寂光院地区の入り口近くでお茶屋を営む田口さん一家は、お店の食材にEMを活用して自ら育てた野菜や果物類を使用し、料理の味が評判になっている。堆肥には、自前のビニールハウスで各種EMボカシをじっくりと熟成させたものを活用している。今年からはEM栽培トマトを通信販売業者にも提供したところ最盛期が過ぎた7月中旬になってもリピーターによる注文が続いているという。無農薬、無化学肥料のEM稲作にも挑戦中で、今年の生育状況は極めて良く、近隣の農家からも密かな偵察が入っているほど。田口さんのEM自然農法が近隣農家に波及すれば、当地を訪れる多くの観光客に喜ばれるだけでなく、近くを流れる高野川支流・草生川の浄化にも繋がると期待されている。



急ピッチで進む京都府北部・丹後地区でのEM活用
 京都府北部の日本海に面する京丹後市は、平成16年4月に周辺6町が合併して出来た歴史と自然を誇る新しい都市である。この地域では、京都イーエムラブとU−ネット技術委員田中功さんたちを中心とした熱心なEM普及活動により、農業、観光産業、地場繊維業などの各分野等でEM技術活用が広範囲に展開されている。活動内容の一端を写真中心に現地リポートとしてお届けする。

2年連続の比嘉教授講演会開催と一番店での環境改善・EMコーナーの設置
 京丹後市地区では、平成13年1月、14年2月と連続して比嘉照夫教授講演会を開催して環境改善の必要性とEM技術の素晴らしさを訴え、住民から大きな反響を呼んでいる。
 また、同地区では、講演会開催と平行して、書店(淀徳・丹後大宮店)とスーパー店(いととめ)に環境改善・EMコーナーを設け、講演会後の環境改善活動に大きな成果を上げている。書店の店長は、「田中さんの強い要望で自然農法や環境革命等の書籍を数多く並べるコーナーを開設したが、売れゆきの良さに正直びっくりしている」という。

メルマガも発信する新しいタイプの農家
 青木伸一さん(同市大宮町、42歳)は、脱サラして夫婦で農業を始めて7年になる。
 山林を切り開いて造成した国有畑地2ヘクタールを借用し自然農法を営んでいるが、青木さんの農法は、<気候風土にあった作物を出来るだけ自然な形で育成し、より強い品種を選別しながら特産品をつくる>というもの。肥料には生木チップをEMボカシで堆肥化したものを使用している。
自然農園に立つ青木さん
自然農園に立つ青木さん
 畑の周囲に積まれた生木チップに大量のカブトムシ幼虫を発見し、町の子供たち向けに<カブトムシ狩り>まで企画するユニークな新農業人である。また、同氏は、自然や人の健康問題を大切に行動する日々を「新米百姓のひとり言」というメルマガにより全国に発信している。(http://www.mag2.com/m/0000093336.htm)

観光産業でもEM技術を積極活用
 京丹後市で高級料理旅館を経営する海花亭グループでは、系列旅館での環境改善のため、小松宏環境管理部長を中心にEM技術の活用を進めている。200リットルのEM培養装置4基を持ち、衛生施設、接客施設などあらゆる部署で全面的にEMを活用し、品質、効率の両面で効果をあげている(同部長)という。また、多数のお土産店を経営する“くみはま縣グループ”でも、浄化槽の悪臭対策にEMが効果を出したことから、浄化槽やトイレの臭い消しに加え、野菜、果物の生産販売にも乗り出している。

水がめの浄化を目指し、レストラン食堂でもEMを活用
 離湖を考える会(池田龍彦代表、U−ネット会員)は、京丹後市網野町地区の水がめとなっている<離湖>の水質悪化をEM技術で改善するため『みなさんと共に 環境を考える』と題した講演会を開催するなどして本格的な離湖の浄化作戦を推進中である。同会を主宰する池田さんは自営のレストランでもあらゆる食材にEMを活用し、塩、味噌などの調味料までEMを使用して自家製造している。また、同地区で食堂"あさも"を経営する田畑恭三さんも、池田さんの勧めで平成14年からEMの活用をはじめ、「今はすっかりEMにはまっている。」と本人が笑うほど積極的。米の研ぎ汁EM発酵液で自前の野菜を作って店の食材に活用しているほか、ガスレンジ、てんぷら油、給水、照明設備にまでEMセラミックを使用している。更に最近では、経営仲間の集まり・経友21のメンバー30人にもEMの効用と使用方法を解説し導入を勧めているという。
京都府最大の湖・離湖の浄化を語る池田さんたち。池田さん(左)と田中さん
京都府最大の湖・離湖の
浄化を語る池田さんたち。
池田さん(左)と田中さん

自営食堂でEM活用を語る田畑さん
自営食堂でEM活用を語る田畑さん

観光施設や厨房設備の清掃・維持管理にもEM技術が効果を発揮
 天下の名勝「天橋立」を眺望できる“大内峠一字観公園”(岩滝町、京丹後市に隣接)は、丹後地方随一の観光地として多くの観光客で賑わっているが、ここの、芝生、コテージ、トイレ、浄化槽など、あらゆる場所でEM活性液やセラミックスが活用されている。清掃事業を受託している後藤和子さん(U−ネット会員)は、汚れや臭いで困っていた施設をEM技術の活用と持ち前の厳しい作業管理で完璧に改善し、利用客から喜ばれるとともに、管理運営する町からも絶大な信頼を得ている。こうした信頼をベースに、U−ネット会員仲間の田中功さんの指導協力を受けながら地元スーパーの惣菜店厨房の清掃・維持管理なども積極的に手がけており、受託先の従業員やオーナーから喜ばれている。

「クリーン久美浜推進協議会」もEM活用を呼びかけ
 京丹後市の西端に位置する久美浜地区(旧久美浜町)では、平成2年から久美浜湾一帯の環境美化を推進するため「クリーン久美浜推進協議会」を発足させ、機関紙を通じて次々とクリーン作戦の企画を打出して住民参加を呼び掛けている。この活動の中でもEM活用が平成6年、13年の二度にわたって実施されている(同事務局、堀次長)という。最近では、悪臭とヘドロ堆積がひどかった堀川に、平成13年6月から2年間にわたり田中功さん(U−ネット技術委員)の指導援助を受けて毎日20リットルのEM活性液を点滴投入して大きな成果を出している(同)。
 同推進協議会では、発足15周年にあたる今年からは<米の研ぎ汁EM発酵液づくり>と<EM廃油石鹸づくり>の講習会を積極的に開催し、子供から大人までの住民参加による<各家庭からの浄化作戦>を積極的に展開しており、この様子は、大手マスコミの地元版に『EM(有機微生物群)で丹後の海を美しく、汚れの原因は生活排水が約5割』というタイトルで大きく紹介されている。 全く無い食料残渣のリサイクル施設(左)説明する埜島当主(中央)
クリーン久美浜推進協議会実施本部の
堀事務局次長(左)と田中さん


枚方地区では自然農法、河川浄化にEMを活用
枚方市の山間の自然農園が20年近くEMを活用
 農園『杉・五兵衛』(埜島五兵衛当主、枚方市杉責谷)は、四季折々の花、果物、野菜などを、見て・触れて・食べさせてくれる自然農園として住民から愛用されているが、この農園でのEM活用の歴史は古い。友人から18年ほど前に強く勧められて園内で飼育しているロバ舎の臭気対策に活用したのが始まりという(当主)。 食料残渣のリサイクル施設説明する埜島当主(中央)
食料残渣のリサイクル施設を
説明する埜島当主(中央)
 埜島さんは、元々<自然を生かし自然に生かされる百姓の郷>という考えで有機栽培をしており、動物の飼育、農産物の生産、保存、料理などいろいろな場面でEMを活用している。同園内では、食料残渣や動物の糞尿は全て肥料としてリサイクルされ、汲み上げられた地下水はセリやお米の生産に使われ、田圃にはカワニナが生息している。

枚方地区の“天の川”でもEM技術を活用した浄化活動を推進中
 天の川を清流にする会(増本勝久代表、枚方市)は、長年にわたり<天の川に清流を取り戻そうとの想い>でボランティアによる枚方地区河川の浄化活動を進めている。
 平成12年11月からは、特に汚染が進む新安居川(天の川の支流)のEM技術活用による浄化活動に着手し、枚方市商工会議所まえを中心に月二回のEM活性液とEM団子の投入を実施している(同代表)。水質浄化が進み鯉などの魚も戻りつつあるものの、住宅街からの生活排水が日々押し寄せており、「今後は学校の生徒、先生、父母を巻き込んだ家庭からの浄化活動を視野に入れた活動を展開したい(同代表)」としている。



北九州におけるEM活動の広がり
〜黒田藩によって開削された堀川の浄化活動を中心として〜
 黒田藩によって物資輸送用に開削された人工河川の堀川も、陸上輸送機関の発達に伴い輸送路としての役割を終え、接続河川とも分断され、現在では川沿いの小河川と定期的に流されるポンプアップ水が流れる程度。閉鎖による水質の悪化が進みヘドロの堆積に伴う臭気が発生する嫌われる河川に変わってしまった。

 そのような中、堀川開削200周年記念事業「堀川サミット2004」を『堀川再生の会・五平太』が担当することになり、佐保巧建U−ネット運営委員も五平太の事務局として参画。中村恭子リーダーと共に昨年の6月から活性液の投入等が開始された。2000倍活性液が100リットル/週投入され、五平太のメンバーである81才の沖羽稔さんや水巻町の町議2名も参加して定期的に河川を清掃。以前は川幅いっぱいにヘドロ等が溜まっていた投入場所付近も、開始後臭気が減り始め、今ではヘドロも30cm程度なくなりゴミもなく、砂が現れ小魚が泳ぐ姿が見える状態までに改善されて来ている。また、中村リーダーからは「糸ミミズが驚くほど湧いてきた。」との話もあり、死の川が甦り始めたことの証明のひとつであると推定される。

 しかしこの堀川も、降雨時に支流(中間投入部に合流)からの藻がなんらかの原因で一気に剥離して流れ込み、ヘドロの大きな要因となっているようで、原因が特定されていないためヘドロ生成の大きな要因が除けず、困っているとのことであった。

 堀川への投入は、上記以外に源流(旧接続河川との分断箇所)部への投入も行われている。さらに、水巻町の環境モデル校である吉田小学校(山下校長)では、4年生(40名)が総合学習の中で堀川を取り上げ、7月8日には『堀川再生の会・五平太』が指導してEM団子を830個造り、1学期の終わり(7月20日)に1人1mの間隔で並んで3個ずつ(川幅約3m)投入するとの説明を受けた。

 近隣における河川の浄化活動としては、中間市で、通称『中間市EMどんどん会』(中間市EM普及協力会)が中間市環境保全課からEMと糖蜜の支給を受け、善循環の輪の『中間市婦人会』が3,000リットルの活性液を造っており、遠賀(おんが)川グループなどのボランティアグループ等に供給されて河川の浄化などに活用されている。『堀川再生の会・五平太』も『中間市EMどんどん会』のメンバーとして400リットル/月を堀川に投入している。また、堀川以外にも中間市の生活排水で汚染された水路の浄化活動協力を行っているが、悪臭減少等の確認により場所を指定して投入をお願いしてくる人もおり、EMの良さがだんだん広がりつつある。

 また、『堀川再生の会・五平太』は五平太のメンバーでもある『北九州ほたるの会』(今村事務局長)の指導のもとに、ホタルの人工飼育を始めた。今年は5000匹の源氏ボタルと3000匹の平家ボタルの幼虫の飼育に汗を流していた。きれいにした河川にホタルが乱舞する夢を期待したい。

 鞍手町では58名の会員で構成される善循環の輪の『かえるの会』があり、岡松会長(U-ネット会員)と一緒に新川(遠賀川の支流)の浄化活動が行われている。2002年は『かえるの会』で2000倍活性液が投入されていたが、2003年以降は鞍手町により500リットル/週の投入が行われ、『かえるの会』ではEM団子を造ってやすらぎ園の前に投入している。 かえるの会によるEM団子作り
かえるの会によるEM団子作り
『かえるの会』では町と協力してインストラクターを養成する講習も行われ、正しいEM活用技術の普及にも力が注がれている。さらに、岡松会長自身による1.5haのぶどう栽培にもEMが活用され、農薬使用量が1/3に減ったおいしい巨峰が作られていた。

 その他、持続的社会の形成を目指す善循環の輪の『NPO法人ふくおか自然・環境保護協会』(豊田理事長)においても、安全な食材の確保とリサイクルシステム確立を目指して、作物作りにEMぼかしや合鴨を活用した農業の実験的栽培が行われていた。


「水・土・大気」海へと流れるEM活動が定着
〜宮城県「かんきょうネット気仙沼」の活動〜
 宮城県気仙沼ではEMがすっかり地域に定着。鮫の漁獲高が世界一という漁業の町だが、「EM効果の情報は今では当たり前になりすぎてしまった」とかんきょうネット気仙沼の足利英紀さん。気仙沼では様々な活動でEMに取り組み始めてすでに10年のベテランである。

 気仙沼ホテルは木造作りのアットホームな懐かしさを感じさせる宿泊施設だが、このさわやかで居心地が良い環境は女将である内海さんの徹底したEM使用によるものと納得。ボイラー室を利用し、調理室から出る米のとぎ汁で作ったEM発酵液を常備。洗濯や掃除に使用するタオルは「EMタオル」と命名され、客室はもちろん、下駄箱、階段、トイレ、浴室、庭の草木、床下、調理場、グリストラップ・・と、とにかくあらゆるところにEMを撒くことで清潔を保っている。女将さんの上品な笑顔となめらかな口調が"当たり前のように実践すること"に伴うものであることを裏付けていた。

 魚の残渣を処理する気仙沼センター水産加工業協同組合のフィッシュミール工場では、作業の始めから終わりまで、すべてにEMが噴霧され消臭効果をあげている。初工程の魚を砕くホッパーのサビが一週間でとれてしまったことから始まり、施設自体をEM使用のために改築し、パイプを天井に設置してミスト状に噴霧。比嘉教授のお墨付きもあり、また、水産流通センターでもEMを撒くことで、夏の暑さにもかかわらず生臭さのない状態が維持されていた。

 陸前高田市のあすなろホームでは、EMぼかしやEMブレスレットの作成・販売、農作物の栽培など、EMを利用した様々な活動を行なっている。
「明らかに皆が明るくなり、自立した意識をもつことができた。」と施設長の高井さん。一人一人がこだわりを持ち、しっかりとした品質を常に維持することができているという。「業者さんに断られながらも、責任を持つということで自分たちの手でEMを撒きました(笑)。」と、施設の建て直しの際、すべてを徹底的にEMで埋め尽くした裏話もしていただいた。おかげで臭いやシックハウスの心配はなく、全員がのびのびと楽しく毎日を過ごしている。 あすなろホームの皆さんと「かんきょうネット」足利さん(中段左から二番目)
あすなろホームの皆さんと「かんきょうネット」足利さん(中段左から二番目)

 メモリアルホール、婚礼チャペルなどを経営するアーバン(株)の谷村社長は建築の段階でEMを大量に使用し、"人生における重要な記念日や最期の場が癒しの場となること"を実現している。メモリアルホールでは式典が終わるごとにEMを噴霧。「線香の匂いがすぐに消えるので本当に不思議。」と従業員の熊谷さん。ゲストハウスアーバン(婚礼会館)で出される料理にはEM蘇生海塩を使用し、テーブルにはお祝いの言葉とともにEMを紹介する文章が書かれた薄紙がおかれるようになっている。

 これらの指導など、足利さんはEM普及に各地を飛び回っているが、教育問題も常に重要と考え、市内のほとんどの学校でEM環境学習を行っている。柔軟性のある子供たちに応じた五感の体験を重視した指導がポイント。現在EMを使用したプール清掃が着々と全国に浸透してきているが、「8年前から始めているので、おそらくプールに使ったのは気仙沼が最初。」とのこと。2005年の2月には4〜5校による実践発表会が予定されている。

 最終的には海をきれいにすることを念頭に、「"言行一致で徹底してやる"という理念が皆さんと共通の思いとなっており、底辺からの運動が自然と広がって継続されているのだと思う。」と足利さん。EMが生活に住み着いているといった印象で、気仙沼がEM先進地であることをまざまざと感じとった。


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